ウェブライターは時間が自由に使えるだけでなく、人間関係にもとらわれない、素晴らしい職業だ。
もちろん、それなりに条件はある。
時間から自由になるためにはそれに応じた仕事が取れるようにならなければいけないし、人間関係に囚われたくないのであれば、面倒なクライアントとは付き合わず良いクライアントとの関係を作らなければならない。
そのために必要なのは、何か。
それは、ライターとしての能力である。
良い仕事ができるようになれば、安い内職仕事のようなライティングをしなくて済むし、仕事を選び面倒でフィットしないクライアントと縁を切ることもできる。
もちろんランティングスキルがすべてではないが、スキルがない上っ面だけのライターでいる限り、自由にはならない。
あなたがウェブライターになって手に入れたいものはなんだろう?
家族や恋人と過ごす自由な時間、ストレスフリーな生活、時には友人に自慢できるような仕事の成果。あるいは、今そのような生活と真逆な生活をサラリーマンとして過ごしているからそこから抜け出したい、という理由もあるかもしれない。
それが最終的なゴールだとして、ではウェブライターになってゴールを達成するために必要なものは何か。
それは「お金」である。
ウェブライターになって自分にとって必要十分なお金が稼げるようになれば、望んでいるほとんどのものが手に入る。
短時間で高額な仕事をこなせるようになれば、時間からも経済面からも自由になれる。
逆にそこまで稼げないと、1日24時間のうちの睡眠時間を除くほとんどの時間を、仕事に費やさなければならなくなる。実際、そういったウェブライターも結構な数いることだろう。効率の悪い仕事しか取れず、セルフブラックワークのように働かざるを得なくなる状況こそ、ウェブライターはドカタ仕事と揶揄される所以だ。
ほかの記事の内容と繰り返しになるかもしれないが、簡単に計算してみよう。
仮にここでは1文字2円で計算する。2円というのは安くもないが多分平均よりも少し高い単価だ。もちろん内容によって記事を仕上げるまでに必要な時間や、書く以外の手間や仕事を取るための工数などもあるので、以下の時間計算を含めて個人差はあるかもしれないが、これは「ある程度スキルを積んで、調べ物があまりに面倒ではない仕事を平均的に取り続ける、初心者から中級者になりつつあるウェブライターの姿」を前提としてみる。
単純に文字単価2円に1時間、あるいは1日、そして1ヶ月で書ける文字数を掛ければ月収が計算できる。
あなたは1時間に何文字程度書けるだろうか。これは平均値として計算するので構成や校正、さらにクライアントとのやりとりの時間も含む。そうなるとせいぜい時間あたり1000文字~2000文字程度が平均値になるのではなかろうか。間をとって1500文字であれば時給は3000円だ。
1日8時間労働だとすると日給が24000円。これを1ヶ月のうち20日労働とすれば48万円。ウェブライターはほぼ売上=収入となるから、月収48万円となる。筆者がウェブライターとして目指すべき月収としてよく話している50万円にほぼ到達する。
年収で言えば600万。これだけあれば、普通に生活し、そこそこいい暮らしができる年収ではなかろうか。
もう少しランクを落とせば、文字単価1円が平均であるなら、単純にこの半分、月収300万。このレベルであれば、ある意味誰でも達成できる。
ただし、独学でちまちまやっているとこのレベルすら難しいかもしれない。文字単価1円がキープできず、0.8円以下、筆も遅く1時間に800文字しか書けないとなると、同じ1日8時間労働では、0.8×800文字x8時間で日給は5400円。20日労働では10万8000円という月収になる。
一人暮らしでこの収入では生活もままならない。倍稼ごうとすると1日の労働時間を倍にせざるを得ず、1日16時間労働となってしまう。こうなるとあなたのライターカーストのランクは、ライタードカタになってしまう。働いても働いても、お金が足りない。もちろん時間からも自由にならず、おそらくクライアントとのリレーションシップも厳しいものとなる。
こんな感じでざっと粗い計算をしてみたが、どうだろう?どのレベルを目指すかを決めるのは自分自身だし、学びの場所を求めているのなら一度筆者に相談してみるというもの一つの手だ。
イラスト:りぴ