クラウドソーシングを使ってウェブライターとして仕事をしている際、仕事に関わる様々なトラブルが発生するのが実情です。
もちろんあらゆる仕事でトラブルが発生するのは当然なのですが、フリーランスで仕事をしていると、上司や同僚に相談するわけにもいかず、トラブルを抱えたまま、あるいは解決してもモヤモヤを引きずったままになってしまいます。
ひょっとしたら、金銭的なダメージを受けてしまう可能性もあるでしょう。
そんなウェブライターのトラブルの中でも、群を抜いて多いのが「クライアントの(編集者)担当者」との間+で発生するいざこざでしょう。
今回はそんな担当者、あるいは編集者と呼ばれる人たちとのトラブルに対して、どのように対処したら良いのかについて説明していきます。
●トラブルが起きやすいクライアントとの事案とは
まずはどんなクライアントとのトラブルがあるかをまとめてみました。
ウェブライターが悩まされているのは、このようなトラブルではないでしょうか。
一部、具体的な対処法を交えながら紹介していきます。
原稿を書き終わったあとから追加修正(または指示)が発生する
これは仕事をスタートした後から、当初予定になかった内容を追加されたり、修正依頼されたりとなどのトラブルです。
その結果二度手間、三度手間の作業が発生してしまいます。
予定していた時間以上を消費してしまうと、収入的なダメージにもつながりますから侮れないトラブルであり、最もよくあるパターンでもあります。
何を指示しているのか理解できない、曖昧すぎる、質問にまともに答えられない
担当の方の日本語が不自由、あるいは極めてコミュニケーションが取りにくいということもよくあるパターンで、指示を読んでも何が何やらわからないことがあります。結果として無駄なやりとりが発生し、何よりストレスが溜まります。
論理的でない修正や指示がくる
「なんとなくそんな感じがする」「その方がいい気がする」など、論理的でない修正、指示が来た場合、何をどうすれば良いかわからず無駄な時間と無駄なやり取りに忙殺されます。
納期がないのに連絡が取れなくなる
明後日までによろしく!とか言いながら、その後不明点などを質問しても急に連絡が取れなくなったりすることも。
ランサーズのルールを破ろうとする(仮入金前に作業をさせようとする)
ランサーズではクライアントやランサーを守るために色々なルールがあります。
しかしそのルールを破ろうとするクライアントもよくいらっしゃいます。その中でも多いのが「仮入金後に作業をする」というルールを破り、仮入金前に作業をさせようとするクライアントです。
これに関しては結論から先に言ってしまえば、絶対に作業は始めてはいけません。(継続案件である程度信頼関係があれば「あり」かもしれませんが、そうだとしてもランサーズのルールを破っていると言うことはお忘れなく!)
納品後に連絡が取れなくなる
納品後に急に連絡が取れなくなるということは、最悪そのまま放置される可能性があります。
もちろん仮入金済みであれば、ランサーズに問い合わせしましょう。ランサーズのルールとしては
3回連絡を取って3回目の連絡から3日後以降に「連絡最速申請」を行い、仕事が完了していればランサーズが支払いをしてくれます。完了していない場合はキャンセルとなります。
●だいたいにおいてトラブルを起こすクライアントと継続して仕事をしてもろくなことはない
さて、このようなトラブルはウェブライターをやっていると、定期的に巻き込まれてしまいます。
上記にてある程度対処法を書いておきましたが、気が弱い、あるいは優しいウェブライターはつい、クライアントのいいなりになってしまうことも多いのではないでしょうか。
では実際にトラブルになった時、どのように対処すればいいのか。ライティング歴、フリーランス歴数十年の筆者なりの見解を書いてみます。
生産性のないトラブルややりとりは時間の無駄=収入が減る
このようなクライアントの都合やわがままが原因となるトラブルは、避けるに越したことはありません。
稀に苦労は買ってでもしろと言う声もありますが、こうったトラブルによるタイムロスは下手すると記事を書くよりも余計に時間を使ってしまったりします。タイムロスは収入減に直結します。無駄なトラブルにかける時間を、新しい仕事に使った方効率が良いのは言うまでもありません。
可能な限りそんな無駄な時間は使いたくありませんが、そうは言っても起こってしまったトラブルは放置するわけにもいきませんから、まずはどうしたらそのトラブルを解決できるか、冷静に考えて対処してください。
トラブルになるとつい感情的になってしまいがちですが、トラブル対処に必要なのは客観性と冷静さです。
まずは一刻でも早く、そして楽にそのトラブルを解決する方法を考えましょう。
その上で、変な欲を出さず、そのクライアントとの仕事は今回限りで終わらせるのが得策です。
一度トラブルになったクライアントの仕事を継続すると、その後も同じようにトラブルが継続されてしまう可能性が高いからです。
●あくまで「個人的な感覚・見解」で指示や修正をしてくる場合も多い
クライアントとのトラブルの話を聞いていると、よくあるパターンが
「それってその人の好みだよね」
と言うヤツです。
一般的、普遍的な価値観や考え方とずれた記事を書いているのであれば仕方ありませんが、そうではなく担当者一個人の好みや考え方を記事に反映させろというのは、なんともやりきれないものがあります。
ではそんなとき、どうしたらいいのでしょうか。
担当者の考えを改めることはできないし、まずは自分の本当に非がないかはしっかり検証しよう
残念ながら担当者がこうしろ、と言ってきた内容をいくらそれが合理性や正当性がないと判断しても、従わざるを得ないのが現実です。
いくら正論をぶつけたところで、それを理解して「ではそうしましょう!」と言ってくれる人は、ほんの一握りにすぎません。
少しでも簡単に解決するためには、とりあえず担当者の言うとおりに修正するしかありません。
丁寧な対応に心がけながら、とりあえず案件を終了させましょう。
そしてもし継続の依頼が来たら、丁重にお断りするのが正解です。
継続しても、おそらくまた同じようなトラブルが発生します。そして同じように時間のロスが発生し、時間当たりの収入がすんなりすすむ仕事と比較して半分以下になってしまうのです。
その労力は他の仕事に振り分けた方がいいと思いませんか?
●担当者(編集者)は必ずしもライティングのプロではないことを理解しておく
ウェブライターやランサーズに限らず、「お金を払っている方が偉い」と考えるのは普通です。その考え方が正しいかどうかは別としても、大抵の場合お金を払う側が偉いと言う共通認識のもと、仕事は進行します。
しかしだからと言って、お金を払う側が正しいとは限りません。
基本的に担当者は上から目線でウェブライターを見ています
クライアントの担当者とウェブライターのやりとりを見ていると、大抵クライアント側が上からモノを言ってきます。
それはまあ仕方がないにしても、明らかにおかしなことを言ってくる、あるいは言っていることが混乱していたり、整合性がなく前に行ったことと逆のこと指示してくる人もいます。
これはもう、諦めるしかないのです。
編集としてのトレーニングを正しく積んだ人の方が少ない
たまにSNSで初心者ライターがつぶやいているツイートに、
「クライアントの編集さんにチェックしてもらって勉強になった!」
というものがあります。
もちろん優秀な編集さんもいらっしゃるでしょうが、個人的に知る限りランサーズのクライアントの編集さんがそこまでレベルが高いとは感じません。
ただしこれは、比較するのが書籍の編集さんであるから、やや辛口の印象となってしまいますが。
実際、一般的なウェブメディアの編集さんが、そこまできちんと編集のプロフェッショナルとしてトレーニングや経験を積んでいないことは、くだんの「WELQ事件」で白日の下に晒されてしまっています。
場合によっては学生のインターンが編集担当になっていることすらあるレベルです。
一方、全国版の紙メディアの編集担当のほとんどは、数十年にわたるノウハウや知識が継承されており(もっと言えば学歴の高い人も多いんです)、学べることはたくさんあります。
ですから、編集さん、担当さんのチェックや指示が、あなたの書いたものとマッチしなくても気落ちする必要はほとんどないと言ってしまいましょう。
ただしそれは一定のライティングスキルとビジネススキルを持っているなら、という前提になりますが。
その条件に当てはまっているのであれば、多くの場合それは好みや個人の価値観で判断されているだけですから。
少なくともライティングスキルや、ましてやあなたの人格を否定されているわけではないはずです。
<まとめ>しっかりクライアントを育てると言う考え方もあるが手間はかかる
そうは言っても、中にはそのようなクライアントを育てていけばいずれは良い関係になると言う方もいらっしゃいます。確かに正論ですが、だったらその手間を良い関係が作れる新規クライアントを探す方に降った方が効率が良いのではないでしょうか。
トラブルが起こる相手との関係を継続しても、良い関係が気づける可能性は低いと考えるのが普通です。
トラブルの元が相手の感情的、感覚的なものであるのなら、他に「気が合いそうな」クライアントを見つけた方が長期的なメリット、つまりより良い収入につながるはずです。
いずれにせよまだウェブメディア業界自体が若い業界で、クライアントや編集、そしてウェブライターも、より一層の成長を継続し、信頼できる、安定した業界となるのが理想ではないでしょうか。
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