文章が上手くなる「たった2つの方法」とは?

どうしたら文章が上手くなるのか?

これはこれからライターを目指す人はもちろん、既にライターとして仕事をしている人にとっても重要な課題となることだろう。

世の中にはたくさんの「文章術」系の本も出ているし、ネットを検索すればその手の情報は溢れるほどあるはずだ。

しかし、いくらそういうテクニックを読んだところで、根本的な書き方の向上というのは難しいと思う。

これは自分自身の経験から言えることだし、ライタースクールを主宰しているという立場からも言える。

確かにスクールでは分厚い教本を用意しているのだが、その中で文章を上手に書く方法に触れている部分は少なく、どちらかといえばライターとしてどう仕事を取るかとか、全体の構成をどうするかとかそう言った話がメインになっている。

もちろん文章術の本を読むことに意味がないとは言わないが、読んで上手になるかといえばそうではない。

最近ではスポーツ界でも「体幹」が重視されているように、文章を書くこともまた根本ができていなければ小手先のテクニックを知ったところで、上達は望めない。

自分の体をイメージして欲しい。体の中心を走る体幹がぐにゃぐにゃだったら、普通のスポーツで良い結果が出せないことは容易に想像できる。

ではどうやったら言葉の体幹を鍛えられるのか。

答えは二つある。

ひとつは

「読むこと」

もう一つが

「書くこと」

だ。

なんだそんな簡単なことか、と思うかもしれないが、究極的にいえば書く力をつける方法はこの二つしかない。

本も読まない、書くこともしないで、上手な文章なんて書けるわけはないのは当たり前だ。(ただしセールス文章などの特殊なものは、センスやノリだけで書けてしまう人もいるが、今回は一般的なライターを職業にする人の話に限って進めていく)

文章を書くテクニックは文章術の本を読んでも根本的には向上しない。テクニックを記憶したところで、そのテクニックを論理的に自分が書く文章に反映させるのはとても難しい。多分筆者もできない。

定型的な同じような文章をずっと書き続けるのであれば、言ってみれば工作のような文章の書き方のテクニックは役立つかもしれないが、実際にライターが書く文章はその場その場で変化する。

その変化するものを書く際には、理論やテクニックを使うことは困難なはずだ。

ではどうやって上達させるかといえば、一つは読むこと。読んで読んで、その中から自然に自分の頭の中に正しい文章、美しい文章をインプットしていくのだ。

良い文章を体に染み込むほど読みまくることこそ、上達するための法則を自然に身につけるための練習となる。助詞の使い方や比喩の例を読んでいても、実戦では使えない。

例をあげよう。つい今さっき書いた「助詞の使い方や比喩の例を読んでいても、実戦では使えない。」という文章の最後は、なぜ「実戦では」であって「実戦には」ではないのか。

これを文法的に説明することは可能だが、ではこのケースで「には」ではなく「では」でなければならない理由を、書きながら文法に従って選択していくというのは、可能だろうか?

おそらく100%に近い人は、そんなことはできない。ここは「では」でなくてはならないと判断できるのは、それまで読んだ文章から導き出される経験則だけだ。

少し話が難しくなったかもしれない。とにかくいくら理論やテクニックを知っても、文章を上手に書けるようにはならないということを知って欲しい。

さてもう一つ。

それは書くこと。

読むことがインプットであれば、書くことがアウトプット。

上手に書けるようになりたければ、たくさん書きなさい。

書かずに上手になることは、不可能だ。これも書くことに限らず、何かを極めようとすれば練習は必須だ。

これについては詳しく説明するまでもないだろうが、案外書くことを仕事にしているくせに書く練習をしない人が多い。

もちろん仕事としてたくさん文章を書いている人もいるだろうが、質の高い文章を書く練習というものもある。その練習方法についてはまた別の機会に紹介しよう。

このインプットとアウトプットこそが、上手に文章を書けるようになるための基本となる二つの柱だ。

基本をすっ飛ばして上達できるものなどない。

もし本を読む習慣がないのなら、今日からその習慣をつけよう。

もしあなたが、今よりももっと書くことが上手になりたいのであれば。

イラスト:りぴ