実機購入レビュー 格安円形ヘッドストロボ「NEEWER Z1-S TTLラウンドヘッドフラッシュスピードライト」はGODOX V1と比較するとアリ?

カメラ

前回はNEEWER Q3の価格に的を絞ったレビューをいたしましたが、続いて「NEEWER Z1-S TTLラウンドヘッドフラッシュスピードライト」も購入しました。

やはりNEEWERのコマンダーを購入したからには、ストロボもNEEWER一式でそろえるのが良いかなということで、GODOXの人気モデルV1ではなく、V1相当とも言えるこのモデルを選んだわけです。

なぜクリップオンのZ1を選んだのか

ということでまずはなぜこのZ1を選んだのかについて説明していきます。

価格的にはQ3とそこまで大きく変わらないので、すでに2灯購入していたQ3を追加購入しても良かったのですが、Z1はパワーこそQ3に劣るとは言えQ3にはないメリットがあるため今回はZ1を購入しました。さすがにQ3を3台もいらないなというのもありますし。

ではQ3にはないZ1の魅力とはなんでしょうか。

AD100のアタッチメントが使える

とはいってもやはりZ1を語る上で無視できないのがGODOXのV1でしょう。ラウンドヘッドのクリップオンということで、Z1とV1は、AD200とQ3と同様、いわゆる「リスペクト」あるいは「ジェネリック」アイテムと言っても良いでしょう。実際のところOEMなのかどうかはわかりませんが。

ですからZ1はV1と同じように、AD100Pro用のヘッドに付けるアダプタ「Godox AK-R1 アクセサリーキット」が取り付け可能です。これによってみんな大好きなドームディフューザーやカラーフィルターなどが、カンタンにZ1で利用できるようになるわけです。

これにプラスAK-R1で使えるカラーフィルターも購入。

個人的にドームディフューザーはあまり使わないのですが、スヌートやらルパン三世のOPみたいなやつ(名前知りません)や、もちろんカラーフィルターがマグネットでパチンと使えるのはありがたいものです。

ルパン三世のやつ

光量を1/256まで落とせる

Q3では光量の調整が1/128までしか落とせません。パワーがあるだけに夜間の撮影などで、1/128まで落としても「明るすぎる」と感じることがありました。そこでもう少し弱い力で使えるストロボが欲しかったので、パワーもQ3より少なく、1/256まで落とせるという意味でもZ1は魅力的でした。

クリップオンが一台くらいあってもいいかな

Z1はモノブロックではなくクリップオンです。手持ちのGODOXのクリップオンは処分してしまい、手元にオンカメラで使えるストロボがなかったので、何かの時に使えるかなと思ってZ1を選びました。

とはいっても自分の使い方ではおそらくほとんどクリップオンとしては使わなさそうですが。

システムをNEEWERに入れ替えた

それまで使っていたGODOXから、Q3を購入する際にコマンダーをNEEWERに変えたというもの、Z1を購入した理由と言えますよね。

リモートでストロボを制御するなら、どうしてもどのメーカーを選ぶのかによってその後購入するブランドが変わってくるはずです。

値段が安い!

あ、あと忘れてはいけないのが、これですよね。

ちなみに購入時は公式サイトで20%オフになっていましたので、お値段は

¥20,799

でした。(この原稿を執筆時点でもまだSONYに関してはセール価格になっています。その後数ヶ月たってもまだセールのようですね)

NEEWER Z1-S フラッシュストロボ TTLラウンドヘッドSony 用 - NEEWER
円形のフラッシュヘッドは、カメラに対応するように設計されています。TTLオートフラッシュは、フラッシュ撮影で均一な光出力を提供します。 モデリングランプを使用すると、現在の設定での照明効果をはっきりと確認できます。 オフカメラで使用する場合...

参考までにGODOXのV1をAmazonで見てみると「¥34,650」となっていますので、その差は約¥14,000程度ということになります。

NEEWER Z1の使い勝手は?

正直これに関しては、先ほど説明したなぜ選んだのかという理由がすべてで、ほぼ想像通りの機能ということになります。

明るさは充分明るい気がしますし、リサイクルスピードもフル発光しなければ速いほうではないでしょうか。

ラウンドヘッドですから光の形も丸くてキレイです。

Q3にない機能が使える

あと、モデリングランプの光量調整も10段階でできます。
ただしバッテリーがそこまで大容量ではないので、いちばん強いランプを付け続けていると電池切れ起こしそうなのでできるだけこまめに切るか光量を落とすのが正解でしょう。

Q3と違い照射角の変更(ZOOMの設定)も可能です。

おそらく、ですが、GODOXのV1とほぼ同等の使い方ができるのではないでしょうか。

コマンダーとしても(機能としては)使用可能

Z1はスレーブとして使用可能ですが、マスター機能も用意されています。

マスターとしても自機以外にABCの3つのグループが設定でき、Z1の操作でそれぞれの光量などを調整する機能が使えます。

ただし見たところ技適シールは貼られてなく、公式の使用にも技適に関する表記がないため、日本国内でマスターとして使用すると違法になる可能性もあるため要注意です。

さらにもし(電波暗室の中などで)マスターとして使用する際には、カメラ側のフラッシュ設定を「ワイヤレスフラッシュ→入(SONYの場合)」に設定しておかないと、ホットシューに付けた状態でマスターモードには切り替わりません。

逆にホットシューに付けてもクリップオンとしてMモードやTTLにならないという場合は、カメラの設定がワイヤレスフラッシュ→入になっているので、設定を切り替えなければなりません。

NEEWER Z1の弱点は?

しかしながらいくつかの弱点も現時点で発見されましたのでレポートしておきます。

ひょっとしたら何らかの解決法があったり、今後登場するかも知れません。

コマンダーで光量を1/128以下に落とせない落とせました

以下、できない記載をしていましたが可能でした。

これはコマンダー側の設定の問題でした。コマンダー側の設定がデフォルトで1/128までという設定になっていたため、落とせなかったのです。

そのためコマンダーの設定を1/256にしておけば、1/256まで落とすことが可能となりますので、これは要注意です。

おそらくQ3が1/128までしか調整できないため、この設定がデフォルトになっているのでしょう。V1およびQ4は1/256まで設定できますので、コマンダーの設定を忘れずに変更しておきましょう。

コマンダーの設定

1/256で使えると思って購入したのですが、NEEWERのコマンダーがそもそも1/128までしか設定できないため、コマンダーを使ってZ1を制御すると1/256という設定ができません。そのためもしどうしても1/256で光らせたいのなら、手動でZ1を1/256に設定し、光スレーブ(S1/S2)か有線でシンクロさせるしかなさそうです。手動で1/256に設定しても、コマンダーを使っているとすぐに1/128に変更されてしまいます。これはちょっと痛いです。コマンダーをアップデートしてもらえないかなと思っていますが、すぐには難しそうですよね。Z1購入の理由のひとつが光量を落としたいというものだっただけに、この使用は少し残念です。

コマンダーの設定は「MENU」ボタンを押しホイールを回して「STEP]を選び、左下の「SET」を押してから、ホイールで「1/256(0.1)を選んで再度「SET」を押します。ここからもわかるとおり、こちらの設定にすると光量が0.1ずつ調整可能となります。

NEEWER Z1のバッテリーの持ちは?

Z1を使い始めてしばらく経ちますが、主にライティングの補助光として使っています。それでも時にはフル発光で使ったりしていますので、それなりにバッテリーは消費します。

なによりそもそもスペアバッテリー付きのキットが売られているように、標準のバッテリーひとつでは使い方によってはやや心許ないこともあることでしょう。

筆者のように予備的な使い方であれば、最悪ほかのフラッシュがあるのでバッテリーが切れても致命的にはなりませんが、これひとつを当てにして撮影に出かけて、さらに中間でフル発光を使う予定があるのなら、スペアバッテリーがあった方が安心できるはずです。

NEEWER Z1-S フラッシュストロボ TTLラウンドヘッドSony 用 - NEEWER
円形のフラッシュヘッドは、カメラに対応するように設計されています。TTLオートフラッシュは、フラッシュ撮影で均一な光出力を提供します。 モデリングランプを使用すると、現在の設定での照明効果をはっきりと確認できます。 オフカメラで使用する場合...

NEEWER Z1がオススメの方は?

ではこのZ1、どんな人にオススメと言えるのでしょうか。

正直すでにGODOXでAD100やV1などでそろえている方が、わざわざ改めてNEEWERに乗り換える必要はないと思います。

値段が安いということ以外にGODOXに対するアドバンテージがあるわけではないので、NEEWERを選択する理由があまりないからです。

初めてクリップオンストロボを買うという方

ただしまだ本格的にいストロボを持っていなくて、今からいろいろそろえたいという方であれば、まずオンカメラとしても使えるこのZ1を購入するというのはアリでしょう。

何しろ、安いですから。GODOX(そしてPROFOTO}と比較して。

Q3がAD200Proと比べるとやや機能的や拡張性に劣るのと比較して、Z1はおそらくV1と遜色のない使い方ができると思います。

クリップオンストロボとしては充分な明るさですし、カメラに乗っけて使う分には最強に近いスペックのはずですから、最初の一大としては不満はないはずです。

今後NEEWERで一式(リーズナブルに)そろえようと考えている方

さらに今後コマンダーを含めてよりパワフルなストロボ環境を、より安価にそろえたいと考えているのであれば、200W機であるQ3をフォローする役割として、Z1はベストな選択です。

スポット的にライティングが必要な時に、メインはQ3で、部分的にZ1という使い方は全然アリなのではないでしょうか。

そんな時にはAK-R1がより一層役立ちます。

さらにNEEWERの新製品「Q4」の存在も気になるところです。

NEEWER Q4 400Ws 2.4G TTL スタジオストロボ - NEEWER
30W LED モデリングライトを備えたQ4 は、TTL、ワイヤレス トリガー、高速同期、先幕/後幕同期をサポートし、400 回のフルパワーフラッシュ、0.01~1.2 秒のリサイクル、および1/209~1/10989 秒のフラッシュ持続時...

400Wのハイパワーストロボを手に入れれば、おそらくほとんどのストロボが必要なシーンを埋めることができるようになるはず。ちょっと高いですけれど。

個人的にはAD100Prp的なNEEWER製品の登場を待っています。V1ベースのAD100ですから、Z1ベースで同じようなものは作れるはずですよね?あの携帯性は何にも増して魅力的です。

NEEWER Z1の総評

ということで、ほぼV1の同等品と言っても良いZ1ですから、ある意味安心して使えるはずです。

クリップオンストロボとしても使えますし、1/4ネジにアタッチメントを取る付けるか、ボーエンスマウントアダプターを取り付ければオフカメラでも使えます。

真昼の日中シンクロではやや役不足になるかも知れませんが、室内や暗い場所での撮影なら、問題なく使えます。

ただし先ほど説明したとおり、コマンダーを使うと1/256まで落とせず、1/128が限界というのが、どうしても残念なポイントです。もしかしたら何らかの裏ワザがあるかも知れませんが、ここだけは早めのコマンダーのアップデートに期待するしかありません。

NEEWER Z1-S フラッシュストロボ TTLラウンドヘッドSony 用 - NEEWER
円形のフラッシュヘッドは、カメラに対応するように設計されています。TTLオートフラッシュは、フラッシュ撮影で均一な光出力を提供します。 モデリングランプを使用すると、現在の設定での照明効果をはっきりと確認できます。 オフカメラで使用する場合...
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