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本物のウェブライターになるのなら(なっているのなら)必読の書「ネットは基本、クソメディア」中川淳一郎著

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さて、今回ご紹介する本はこちら。

ウェブライターを仕事にしているなら、必読ですので即、買っておいてください。

以上。

なぜウェブメディアはリテラシーが低いのか?

この辺りは筆者のライティング教材にもなんども書いていますし、このサイトのどこかにもきっと書いてあるはずです。

筆者の略歴を紹介すると、もともとはインターネットが生まれる前から広告のコピーライターをやっていました。いわゆる当時の広告代理店というところにも勤務していました。

ですから、その当時の広告表現に関するコンプライアンスなども、それなりに理解して仕事をしていました。

そういう目から見ていると、インターネットの世界はコンプライアンスやらリテラシーやらがゆるゆるだよね、ってのは、特に最近強く感じていた次第で、そういうゆるゆるな場所にはできるだけ近づかないようにはしていました。

危険ですもの。

ネットの世界というのは、新興産業ということができ、法的にも倫理的にも整備されていなかったり、明らかにブラックなものを無理やりグレーと読んでいたり、つまり、そういうものに対して判断できない人たちが、業界を席巻していたんですね。

ということが、書いてあります。この本に。

既存の広告屋の概念では、明らかにおかしかったり、あるいはクリエイティブ的にかっこ悪いものが、「よし」とされていて、それが筆者にとってはしっくりこない部分であったわけです。

それでもウェブライター業界は浄化されつつある

今年頭の「WELQ問題」について、この書籍でも取り上げているわけですが、ある意味あの事件のおかげで、ここ2〜3年続いていた、キュレーションメディアが、一気に閉鎖されてしまいました。

キュレーションも、個人的には嫌いというか、やったことはありませんし、自分から見ることもありません。

少なくとも、書き手を名乗るのであれば、やるべき仕事ではないですよね。

まとめテクニックと、ライティングテクニックは別物です。

そんなまとめサイトも、本家のNAVERはまだ健在ですが、その他のまとめサイトは一気に閉鎖、あるいは出版社のと統合されたりしているようです。

この書籍の出版後の動きとしては、閉鎖されているDNAの女性向けメディア「MERY」が小学館との共同作業として復活するようですし

「MERY」復活、盗用被害者が納得できない理由「旧サイト残して」 - withnews(ウィズニュース)

書籍内にあるように、ほぼ休眠に近い形になっていたサイバーエージェントの「Spotlight」は、リクルートのR25と統合されて、新しい形態で再スタートするようです。

ちなみにこのSpotlight、筆者も去年の初頭には時々投稿していて、ベッキーのゲス不倫とLINEネタ記事は70万PVを超えたりして、それなりに破壊力のあるメディアに寄稿できる良い場所という認識を持っていたのですが、じつは筆者のようにオリジナルの記事を書く場所というよりも、まとめキュレーションサイトだったようで、結局WELQから端を発したウェブメディアの自粛の余波で、その記事も公開停止されてしまっていたり。

そんな流れは、ではウェブライターにとってプラスなのかマイナスなのか。

まだその総合的な結論を出す時期ではありませんが、本書にも書かれているように、おそらく記事の単価は上がっているのではないかと思います。

なぜなら、単純なまとめ作業だけという仕事が徐々に淘汰され、ライターがきちんと描かなければならない仕事の割合が増えているからです。

筆者の周りでも、おそらく前述の閉鎖されたキュレーションで記事を書いていたと思われるような人たちが、SNSで何人かいらっしゃったのですが、そういう方達が最近ライティングに関してのポストをしていなかったり、あるいはライター以外の道を目指されているような発言をしているのを見受けます。

しかしその一方で、このサイトに記事を書いているりぴが、ランサーズで受注している仕事の単価は、1文字0.数円というそれこそ今回紹介している「クソメディア」という案件を受けずとも、それなりにやっていけるレベルで受注できています。

これからウェブライターが目指すべき資質とは

本書を読み進めながら、改めて「ああそうだよな」と感じたのは、ライターのモチベーションは「クリエティブ」にある、という内容でした。

紙メディアの広告時代にクリエイターを名乗っていた身としては、忘れちゃいけないなということを再認識した次第です。

キュレーションは、あちこちに散らばっている情報をまとめるだけで、そこにクリエイティビティはありません。(もしかしたらそれを感じられる人が少数いるのかもしれませんが)

しかし、情報をゼロから構築し、発信する作業というのは、文章を書くテクニック以前に、発想や思考のクリエイティビティが必要です。逆に言えば、そこに喜びを感じられる人こそ、良いライターの資質を備えていると言えるはずです。

その根底には「より多くの人の力になりたい」「できるだけ正確な情報を伝えたい」「自分の書いたもので誰かをハッピーにしたい」そんな思いが流れているはずです。

ウェブメディアのリテラシーの欠損は、金儲け主義がベースでした。そこに関わるライターもまた、大なり小なりお金のために働いていたはずです。

もちろん金を稼ぐなという話ではないのですが、前面に出す必要はありませんが、少なくとも先ほどのようなポジティブなポリシーを常に意識しながら、そのためにどう工夫していくかを考えられる、そういうクリエイティビティのあるライターこそが、これからの時代のライターの真の姿になるはずです。

いまはまだ、WELQのようにGoogleを騙して記事や文字数を増やすだけで検索順位を上げてお金を儲けるテクニックは残されているようですが、いずれGoogleも今ほど単純に騙されることは少なくなっているはずです。

なんだか書籍のレビューよりも少し話が壮大になってしまいましたが、もしまだ現状のウェブメディアのコンプライアンスやリテラシーンの全体像がつかめていなかったり、これからこういう業界にビジネスとしてアプローチしていこうと考えているのであれば、この書籍、必読です。

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投稿者プロフィール

原久鷹
20冊余りの書籍著者として、また、All About LINE活用ガイドなどあらゆるメディアで主にスマホの活用法や、IT系の記事を書いています。

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